観劇

美波の女優魂炸裂、蜷川幸雄の演出魂は爆裂/「エレンディラ」

さいたま芸術劇場は、埼京線与野本町から徒歩7分。でも、この真夏の炎天下を歩くのは、7分が10分にも20分に感じられます。午後12時半開場の少し前に到着。ここには初めて来たので、施設内を探検。そしたら、1階の広場みたいなところで、サックス・…

あ、あなたもファンだったんですか!?

SET第44回本公演「ナンバダ ワールド ダンシング」を観劇。開演30分前の2時ころ、会場の池袋・東京芸術劇場中ホールに到着。パンフレットを買って、前から6列目という絶好の席(ファンクラブ所属の友人のおかげ)に座って読んでいたら、冒頭の「ご…

座長の真の姿を拝めました/ワハハ本舗版 ザッツエンターテインメント 踊るショービジネス2『ダンス王』

初めて、ワハハ本舗の公演を観てきました。会場は新宿・東京厚生年金会館。久しぶりのハコです。たぶん、10年以上前に見た、やしきたかじんのコンサート(という名の独演会)以来でしょうか。 チケットを取ろうと思った直接のきっかけは、東宝ミュージカル…

個人的にはお得感のある舞台/魔界転生

山田風太郎の原作は読んだことがないし、映画も観たことない。そんな自分が、新橋演舞場で「魔界転生」を観てきました。キャストがなんだか面白い。どう面白いかと言うと、演舞場に出たことがなさそうな人から、ベテランまでよりどりみどりという印象です。 …

いくつになってもたゆまぬ向上心/「ごじゅうよん」永田耕一ひとり芝居

永田耕一さんのひとり芝居を観劇。タイトルからもわかるとおり、永田さんは今年で54歳。この年で初めてひとり芝居に挑戦するというのは、かなりの心意気です。そのチャレンジ精神にまず感服。やっぱり人生に大切なのは、たゆまぬ向上心だと思う。 永田さんの…

舞台よりも役者を楽しんでしまった/「Myth」

2月に観たレインマンが自分的には結構好きだったので、鈴木勝秀さん(スズカツ)の演出作品をまた観てみたいと思っていた。そんなところに、スズカツ演出であの篠井英介様(笑)が出演するという舞台を発見、ためらいなくチケットを取った「Myth」。青山円…

初めてのシェイクスピア観劇は若ハゲのハムレット/ハゲレット

近藤芳正さんは好きな俳優の一人である。三谷幸喜の名作舞台「笑の大学」で椿一を演じていたが、それがNHKで放送されていたのをたまたま見て以来のファンである。 以来のファンというのはちょっと誇張だ。テレビで見かけるとなんとなくチェックしていたくら…

挑戦する心と得られたもの/「女中たち」パンフレットより

「女中たち」のパンフレットにインタビューが載っている。出演者である3軒茶屋婦人会メンバー3人と、演出のG2、そしてインタビュアー(?)の古田新太である。これがとても面白かった。 そもそも、この3軒茶屋婦人会は男優3人が女優として演ずる舞台を…

予習不足のため消化不良/「女中たち」

てっきりコメディーだと思って買ったこのチケット。だってそもそもこの3ショット。深沢あっちゃんと篠井さんが出ているんで、勝手にドタバタ喜劇を想像しちゃいました。原作・ジュネというところに着目するべきでした。錯覚いけない、よくみるよろし。 http…

舞台上に浮き上がる兄弟愛/「レインマン」

言わずと知れた大ヒット映画の舞台化である。ちなみに映画は見たことがないのだが、それでもこの舞台のチケットを買ったのは、生の椎名桔平を見てみたかったからである。あと、共演の橋爪功ともども演技派なので、見ごたえがある演技合戦が楽しめそうだった…

演出家・山田和也のブログを発見

http://blog.so-net.ne.jp/engeki-report/ こんなんあるんだ、知らなかった・・・。 ちなみにこの人、その昔は三谷幸喜とよく組んで舞台を演出。あの名作「笑の大学」の舞台版も、この人の演出。 いつのまにか東宝演劇部所属となり、最近は、東京ヴォードヴ…

近藤芳正、初主演か?/「ハゲレット」

「椅子の上の猫」でちらしが入っていたのだけど、来年3月に、近藤さん主演の舞台が紀伊國屋ホールであるそうな。絶対見に行ってやる! http://www.fujitv.co.jp/events/stage/st060309hagelet.html なにげに笹本玲奈も出演しているのだが、えらい毛色が違う…

狙いどおり、いや予想以上に面白かった!/「椅子の上の猫」

この公演は、初めて告知を見たときからとても気になっていた。申し訳ないけど、主演の二人に興味はなかった。問題はその脇を固めるメンバーだ。 特に、深沢敦と野添義弘の両氏である。それに今拓哉。この三人がゲイの役をやるのだという。とにかく深沢さんと…

テーマと劇団の特性のバランス/「ニライカナイ錬金王伝説」スーパーエキセントリックシアター

昨年に続いて、SETの本公演を観劇。今回はミュージカル・アクション・ウチナンチュウ・コメディーと銘打って、沖縄をテーマに取り上げた。音楽はBEGINが担当。 ハコは、東京芸術劇場中ホール。友人がチケットを取ってくれたのだが、長年SETのファンクラブに…

猛然と走るパワー/「天保十二年のシェイクスピア」

「すごい舞台を観ちゃったなあ!」 終わって最初に自分の頭に自然と浮かんだのは、そんなフレーズだった。 井上ひさしがシェークスピアの全37作品を巧みに織り込んで、設定を日本の江戸時代に置き換えた舞台、それが「天保十二年のシェイクスピア」。初演が1…

急遽再結成公演/伊東四朗一座

池袋の東口、サンシャインシティ隣の文化会館。この4階にサンシャイン劇場がある。雰囲気はパルコ劇場に近い感じ。今回は2階席だったのだが、階段を登ることしばし。4階ぶんくらい進んで、ようやく入り口へ。座席につくとやたら舞台との角度が急で、見下…

家族とは/「ラストショウ」

パルコ劇場で、ラストショウを観た。永作博美と風間杜夫と古田新太、そして長塚圭史の作・演出。どこかの雑誌のインタビューで、「酒好きが集まりました」という風間のコメントを見かけたが、きっと相当飲んだのだろう。 長塚作品は、シリアスと笑いの両面を…

自分の見せ方を心得た大スター/田村正和

あの舌ったらずな口調でスターの座を許されるのは、田村正和だけだろう。とても歌がうまいとは思えないけど、絶大な人気を誇るユーミン。二人は自分のなかでは、同じ位置付けだ。 「新・乾いて候 〜そなたも同じ野の花か」 内装が新しくなったばかりの新橋演…

「礎」/ダンダンブエノ

ダンダンブエノとは、近藤芳正が率いる演劇ユニット。山西惇、酒井敏也の三人が固定メンバー。年1回、なんらかの形で公演を行っているらしい。 そもそもは、近藤さんが好きなのだ。三谷幸喜の東京サンシャインボーイズに出演している頃は知らないが、その後…

本場の笑いを間近で堪能/なんばグランド花月

大阪には「筋」がたくさんある。そのうちのひとつ「御堂筋」は歌のタイトルにもなっていて、あまりにも有名だ。「御堂筋」という塊で一つの地名を意味しているのかと思っていたが、実はそうでないということを今回初めて知った。筋とは、南北の道のことなの…

ミュージカル・アクション・コメディーの宴/「一夜千夜物語」SET

ミュージカル・アクション・コメディーを謳い文句にしている劇団スーパーエキセントリックシアター(SET)。創立25周年を迎えて、記念公演「一夜千夜物語」を上演している。 SETとのつながりは22年前にさかのぼる。1982年にYMOが散会した。そのときリリースし…