大阪千秋楽前日/モーツァルト!

会社を休んで、ミュージカル「モーツァルト!」を観た。場所は、梅田芸術劇場半年ぶりの大阪遠征である。


このミュージカルの日本初演は、2002年の秋。タイトルから想像できる通り、作曲家モーツァルトのお話である。そのときはミュージカルそのものを観たことがないに等しかったので、好んで行く理由もなかったのだが、なぜか友人に連れられて帝国劇場に行ったのがそもそもの始まり。このあたりの経緯は、こちらに詳しく書いてある


今回は前から4列目、正面ど真ん中。奇跡のシートである。チケットを手配してくれた友達に大感謝。役者がとても身近に感じられる。


お目当てはいつも通り、祐様(山口祐一郎)。今回の役柄は、コロレド大司教。基本はおちゃらけつつ偉そうなキャラ。モーツァルトパトロンであり、敵となり、最後は彼の音楽の才能に立ち向かえないことを知る。それぞれの思いを歌で表現するが、非常に良い。ただ、前回からキーを下げて歌っていたのが、非常に気になる。ひょっとして、高い声がでなくなりつつあるのだろうか。心配である。


公演が終わったあとは、脇の入り口へ走る。ここから祐様が現れて、宿泊するホテルへと歩いて行くのだ。みんな知っていて、既に100人近くの列ができている。よく見ると、みんな女の人。男で並んでいるのは、少年を除いて皆無であった。


他にもいろんな人が出てきた。箇条書きで。

  • モーツァルト役の井上君。彼はとても律儀に、一人一人ゆっくりと時間をかけて握手する。なんと好感の持てる人なのだろうか。握手したその手は、とても柔らかかった。彼は黒一点の私を見て、どきりとした表情だったが。
  • アマデ役の愛ちゃん。アマデというのは、セリフがまったくない難役である。しかも、小学生くらいの子が演じるのだ。今回、この子が非常に上手かった。将来の大女優になるかもしれず、とりあえず握手しておいた。
  • 高橋由美子モーツァルトのお姉さんナンネール役。清楚で可憐な感じの印象だが、実際はまったく正反対である。扉を開けて外に出ると、肩で風切って一目散に歩いていった。言ってみれば、すれっからしの風情。大の酒好きとも聞く。
  • 他には、前回公演で見たときもお気に入りだったのがシカネーダー・吉野圭吾さん。位置が悪くて、握手できず。それにしても、この役は彼にとって大当たり役である。他の舞台では、全然目立たないらしい。ふと、これは演出の小池修一郎マジックではないかと思い至る。
  • それにしても、市村パパが同郷だとは、びっくり。


7〜8月は東京で公演。既に何度か観に行くことが決定。楽しみである。コロレド様のキーが戻っているか、確認しなければならない。