いいものはいい!/女王の教室

女王の教室最終回が、25.3%と高視聴率をマークした。先週の全番組を通しても、最高視聴率である。あれだけ叩かれたのだからもっと低い数字になってもおかしくなかったところだが、やはり視聴者はちゃんと話を見ていたのだ。


とにかく、出演者のセリフがすべて胸に刺さるドラマだった。放送後半からは、毎回気に入ったセリフを、メモろうかと思ったほどである。時間があったら録画したのを見直して、ぜひやってみたい。


今回の秀逸シーンは、やはり教室で生徒たちが真矢に送った「仰げば尊し」だろう。あのとき生徒たちの演技は、もはや演技ではなかった。いや、このさい演技だろうがなかろうが、どっちでもいい。とにかく、彼らは本気で泣いていたし、真矢も涙があふれてきたのか、天を仰いだ。これまで生徒たちを思いやるがゆえの厳しさでドラマのなかでも非難されてきたが、それと番組外でのバッシングとがシンクロしたのではないか。わたしも思わず泣いてしまった。


それにしてもすばらしいドラマだった。天海祐希の徹底した冷たさ、子役たちの怯えながらも立ち向かう姿、さらに脇を固める俳優たち。そして、遊川和彦の名セリフが凝縮された脚本。まだこれだけ骨太なドラマがゴールデンタイムで放送できるとは、日テレも捨てたもんじゃない。


文句なしに、自分がいままで見たドラマで最高傑作である。


最後に真矢が笑ったシーンは、その表情がまだ腑に落ちていないが、何度か見たら納得できるのかもしれない。