なんど見ても衝撃の結末/振り返れば奴がいる

1993年にフジテレビで放送された「振り返れば奴がいる」。ふと見たくなって、以前録画したビデオを再生してみた。


テーマ曲は、あの大ヒット曲「YAH!YAH!YAH!」。三谷幸喜のゴールデンタイム出世作であるが、この作品こそが、長い間自分のなかでドラマの最高傑作だった。つい最近「女王の教室」にその座を奪われたが(笑)、10年以上たったいま見返してみても、まったく色褪せない出来である。


凄腕だが冷酷な医師・司馬江太郎(織田裕二)と、優しくて頼られる医師・石川玄(石黒賢)は、お互いのやり方にことあるごとにぶつかりあう。それをとりまく中川部長(鹿賀武史)、峰先生(松下由樹)、さらには患者さんも巻き込んで、病院内で起こるできごとを通して、人間模様を繰り広げていく。面白いし、とにかく考えさせられる。


そして、「YAH!YAH!YAH!」がバックで流れるなか、歩道を歩く司馬先生をめぐる最後のシーン。これはなんど見ても衝撃だ。ここでも考えさせられる。人間ってこんなもんだと思う。


たぶん、ドラマで人間について考えさせられたのは、これが初めてだったのだと思う。だからこそ、いままで自分的ドラマベストテンのトップの座に君臨したのだ。


ちなみに、このドラマが放送されているとき、「とらばーゆ」に連載されていたエッセイをまとめた「オンリーミー〜私だけを」を合わせて読むと、より裏側がわかって楽しめる。

オンリー・ミー―私だけを (幻冬舎文庫)

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