感情移入できないクリスティーヌ


劇団四季の「オペラ座の怪人」を観てきた。1年前に見たのがなかなか良かったので、1年に1回くらいは観たいなと思っている。


四季のキャストは、1週間まえにならないとわからないらしい。だから、いつもドキドキである。やっぱり怪人は高井治さん(=タカイジン)でないと。これが他の人だったら、かなりショックである。他の人といっても、村さんしかやっていないようだが・・・。いや、村さんだって上手いのだろうが、高井さんの安定感に勝るものはないだろう。歌は上手いし、演技も上手い。クリスティーヌとラウルに向かって「行ってくれ!お願いだ〜!」と叫ぶシーンは、いつもいつもグっとくるものがある。惜しむらくは、背丈がもう少しあればというところか。


今回のクリスティーヌは、苫田亜沙子さん。初めて聞いた女優さんである。演技も歌も上手かったと思う。しかし、しかしである。どうしても彼女のクリスティーヌには入り込めなかった。自分だけかもしれないが、なんとなく雰囲気がオバサンっぽかったのである。観る側のワガママではあるのだが、やはりクリスティーヌは若くて美しい人がよい。そういう意味では、映画版クリスティーヌはぴったりだったのだと思う。


北澤裕輔ラウルは、なかなかよかった。やっぱりラウルも見てくれが大事。そして歌が上手いこと。そこは充分満たされておりました。それ以上でも以下でもなかったですが。


そんなわけで、全体的にはいまいち乗り切れないままの怪人観劇となってしまった。うーん、ちょっと残念。


一番びっくりしたのは、指揮が西野淳さんだったこと。こんなところでも振ってたのか。東宝専属というわけではないのだなあ。5月のエリザベートを迎えるまで四季で振ってたりして・・・。