ほんとにほんとに/「毎日かあさん2 お入学編」西原理恵子

借り物サイバラ本の第2弾。


毎日かあさん2 お入学編

毎日かあさん2 お入学編


文句なく面白い。一番面白かったのは、小学校に入学したての息子が学校から帰ってくるとき、明らかに大きい方を催している(お食事中の方済みません^^;)にも関わらず、家の玄関前を素通りしてサイバラが「あんた何してんの?」と声をかけたとき、息子が「修行!」と返したシーンの表情が絶妙だった。これは何より実物を見てもらうのが一番だ。


こどもも嫁さんもいない自分がそんなことを言うのはヘンかもしれないけれど、特に男の子を持つ母親にとって、共感する部分が多すぎるだろう。遊びまわってドロまみれになって、毎日毎日苦労が耐えない。それを面白おかしく書くサイバラの力量に、しばし感動。


この人、ほんとにほんとに母親になったんだなあ、と思う。それまでの破滅型生活を書き連ねていた作品からは、ちょっと想像できない。あれはあれで良かったが、これはこれで大アリだ。


彼女のこどもが大きくなって、この作品を読んだときの感想はどんなんだろう。普通の親が日々の育児でどんなに大変でも、そういうことを書き残すなんてことはなかなかないと思うのだが、それを作品という形で残せる彼女(とそのこども)は、とっても幸せなのかもしれない。


この本に書かれている日々の生活を見る限り、ふだんはそんな悠長なことを言ってられる状況ではなさそうだが。