三谷君と野田版歌舞伎/「三谷幸喜のありふれた生活」三谷幸喜

ひょんなことから、三谷君の本を読んだ。朝日新聞の連載を単行本化であり、パート3の「大河な日々」は購入済だが、前の2冊は読んでいなかった。この本の発売は2002年1月であり、エッセイが執筆されたのはもっと前だということになる。


この中で、三谷君が歌舞伎を観に行く話が載っている。演目は「野田版 研辰の討たれ」。中村勘九郎野田秀樹に演出を依頼したという、知るひとぞ知る異色の取り合わせの作品である。三谷君はふだん舞台を観に行くことがあまりないらしいのだが、これは奥さん(小林聡美)に薦められて観に行ったそうな。


さらに面白いことに、演目が終わり舞台上から観客に挨拶している勘九郎と三谷君の目がバッチリ合ってしまい、なんと舞台上から「今度ホンを書いてね」と執筆依頼を受けたという。三谷君、まんざらでもない様子だが、どうなることやら。


そんな野田版歌舞伎、中村勘三郎襲名披露で再び舞台にかけられる。5月に観に行くが、演出もいろいろ手が加えられているようで、今からとても楽しみ。そして、大河を経験した三谷君が、いつか歌舞伎を書いてくれることを心待ちしている。


三谷幸喜のありふれた生活

三谷幸喜のありふれた生活