全身小説家の作品を読む/井上光晴
まだ「全身小説家」は途中までしか見ていないのだが(2005/5/27の日記参照)、その映画のなかで井上さんが自分の作品を推敲するシーンがあった。それがこの本である。
- 作者: 井上光晴
- 出版社/メーカー: 福武書店
- 発売日: 1991/05
- メディア: 単行本
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彼の作品は一度も読んだことがない。そもそも井上光晴という作家がいることを初めて知ったのはこの映画だったし、その後もなんとなく読もうという気にならなかったのだ。今回改めて映画を見直していてこの作品のことを自らの口で解説していて、その内容に非常に興味をそそられたので、Yahooで古本購入した。amazonによる解説を引用する。
11歳の少年の性的犯罪は果して可能か。連続暴行殺人事件は現実に行われたのだ。世紀末の行きつく果てのセックスを徹底的に描写する前衛文学。表題作ほか、現代の底知れぬ不安と孤独をめぐる5篇の秀作を収録。
いまから15年も前に、少年による殺人事件を題材にするとは。映画では、「11歳の少年が殺人をすることはまだしも、セックスをすることが可能か。そこが見どころだと思うんです」ということを語っていた。その設定に強く惹かれたのである。
(つづく)